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#002 + : アナログレコード、音のでる仕組み

「#002 レコードで聞こう!!〜入門必須機材〜」の項にて簡単なレコードの音の出る仕組みを書いたのですが、今回はさらに詳しく書かしていただきます。

針の仕組み

前記したように、レコードに掘ってある溝を針がトレースする事により、と記載していました。
つまり、この溝の中に細かい音楽のデーターが詰まっているのです。

今ならCDメディアあるいはMP3などのデジタル信号により音の波形を保存しているわけですが、アナログレコードでは、どんな複雑な音だろうと、この溝に刻まれているわけです。

DTM(デスクトップミュージック)などを使われていると、ステレオの”L”と”R”二つに分かれている波形はよく目にすると思います。その二つの波形が、レコードの溝の左と右に刻まれているわけです。

デジタル波形

デジタル波形

レコードの溝拡大図

レコードの溝拡大図

左の写真が、デジタル波形。デジタル信号によりこの波形が記録されています。上の波形が左、下の波形が右にと分かれているので、左右から違う音がでます。ステレオと呼ばれるものです。
これが、右の写真レコードの溝の場合は、右と左で溝の斜面が違います。これは、左に左の音を、右に右の音を刻んでいるからです。高い音は細かく刻み、低い音は大きく揺れるわけです。
この溝を専用の針を使って読みとっているのです。
レコードを再生した事がある人は知っていると思いますが、レコードに針を落とすと、針の近くから”シャカシャカ”と音が聞こえます。これは「ニードルトーク」といって、しっかり針が音を拾っている事を確認できます。

さて、レコードの溝は、45度45度で底が90度のVの字にカットされています。ここをダイヤの針がトレースしています。ちなみに針先は丸みを帯びています。これはとても重要で、針が尖っていると溝を傷つけたり、ステレオ再生が上手くできなかったりします。
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でも一本の針で、どうやって左右で違う音を拾っているのだろうと思いませんか?
これは前記した45度45度でカットされている溝がとても大事なのです。
このカットは「45-45方式」というカット方法で、1957年にウエストレックス社が開発しました

針はダイヤモンドの結晶で作られていますが、得意な性質があり、カーボン結晶内では左右違う方向から音がくる場合、互いに干渉し合わないというものです。それで「45-45方式」を用い、左右の音の方向を90度にしてあげることにより、ステレオ再生ができるようになったのです。
カートリッジの仕組み
さて、針で拾った音を電気信号に変えなくてはなりません。そこで必要になってくるのが、カートリッジです。
カートリッジ内でコイルや磁石を組み合わせ、電気信号に変換しています。

このカートリッジには内部の発電機構造により大きく「MM型」と「MC型」と分けれます。

(1)針、(2)カートリッジ、(3)シェル、(4)コネクト部、(5)リード線

(1)針、(2)カートリッジ、(3)シェル、(4)リード線、(5)コネクト部

このカートリッジをヘッドシェルに取り付け、それをトーンアームにつけて使います。
最近では、アームとシェルの部分が一緒になっているものが多いですが、ユニバーサルタイプと呼ばれるシェルを差し替えれる方が便利ですし、針によって音の違いなどを楽しめます。

ステレオカートリッジだと左右それぞれ+-の端子が出ているので4つ線が出ています。これらは色分けされているので、その通りにつなげればちゃんと音が出ます。

フォノイコライザーの仕組み

このカートリッジで電気信号に変えた音を次はフォノイコライザーで整え、アンプで大きくするわけです。

phono

さて、音を整えると書いたフォノイコライザーなのですが、なぜ必要なんだ?何をしている装置なんだ?と、思う方はたくさんいらっしゃると思います。

やった事がある方は知っていますが、フォノイコライザー無しで指すと音がシャカシャカと小さいままですごく聞き取りづらいんです。

これはレコードの溝に大きく関係しています。高音は大きく、低音が小さく刻まれているのです。これは溝の深さ幅ではなく音の大小がということです。
なぜなのかと言いますと、レコードで聞く際、針で音を拾っているわけですが、針があたらないと音が拾えません。少し先ほど書いたのですが、高い音だと細かく刻み、低い音だと揺れる幅が大きくなるのです。

ところが、低い音をそのままの音の大きさで刻んでしまうと、針で拾えないぐらい大きな幅になってしまい、溝が大きくなると収録時間も短くなります。
そこで、レコードに音を刻む時に、低い音を小さく、高い音大きく調整する必要がありました。

必然的に、針で拾った音のままですと、低い音は小さく、高い音は大きいので、再生時にこれを再調整してあげなければいけません。その作業をフォノイコライザーがしてくれるわけです。

RIAAカーブ(赤) フォノイコライザカーブ (緑)

RIAAカーブ(赤) フォノイコライザカーブ (緑) phot by Welcome to Takajun’s Room

ちなみにこの音の大きくしたり小さくしたりというのは、RIAA「Recording Industry Association of America(アメリカレコード工業会)」が厳密に決めていて、RIAAカーブと言われています。
カーブの理由は低音と高音の音の上げ下げを図にしたときに、独特のカーブを描くことからその名前がつきました。

そして、フォノイコライザーによって補正された電子信号をアンプで膨らませ、スピーカーに伝える事によって、無事レコードから音が聴こえるのです。